- ごあいさつ
日本地域看護学会は、1997年10月に任意団体として発足し、2014年一般社団法人に移行しました。四半世紀以上が経過し、2023年6月に2023~2024年度の新しい理事会体制がスタートしました。
本学会は、2014年に「地域看護学」の定義を行いましたが、地域看護の実践の対象、場、方法は多様な広がりがみられること、看護職に共通する基盤としての「地域看護学」の定義を改めて明確にする必要があることから、2019年には「地域看護学」の再定義を行いました。
本学会では、「地域看護学」を保健師、助産師、看護師の看護職に共通して求められる知識や能力を培う、基盤となる学問として位置づけています。そして、人々の生活の質の向上とそれを支える健康で安全な地域社会の構築に寄与することを目的とし、多様な場で生活する、様々な健康レベルにある人々を対象とし、その生活を継続的・包括的にとらえて、人々やコミュニティと協働しながら効果的な看護を探究する実践科学であるとしています。
地域看護は、地域を基盤としたあらゆる対象、あらゆる看護活動、そしてあらゆる人々との協働による継続した包括的な活動であり、このような対象・時間・空間・活動の広がりと多様性、包摂性に特徴があるといえます。
今期の理事会では、隣接学問領域の学会との協働で概念整理をし、「地域看護学」および本学会の特徴を明確にし、今後の学会の方向性を検討する予定です。また、本学会は、教育・研究者の割合が多い学会です。学会誌、学術集会、セミナー等での学術的な活動を活発にし、さらに魅力ある学会にしたいと考えています。
会員の皆様におかれましては、地域看護の学術的発展と教育・実践の向上のために、引き続きお力添え、ご協力を賜りたく、何卒よろしくお願いいたします。
入会をお考えの皆様は、ぜひ本学会にご入会いただき、共に刺激ある学術活動を行っていただきたく、心よりお待ち申し上げております。
一般社団法人日本地域看護学会
理事長 麻 原 きよみ